寒波迫る真冬の北国へ ②新潟→仙台
前回までのあらすじ
寒波が迫る中、雪のない静岡からわざわざ豪雪地帯を目指しひたすら北上した私は、新潟バスセンターのカレーに感動していた。二日目の今日はいよいよ東北地方へと入る。
この日は
新潟→新津→余目→新庄→大石田→羽前千歳→仙台
という動きである。
なお、記載してある時刻は予定通りの時刻である。
当日は気象の関係で遅れていたので多少前後していると思われる。
5:17の長岡行きで新津へ。
新津で羽越本線に乗り換える。6:16発の酒田行きだ。
全線電化区間だが、キハ110ディーゼルカーによる運転。
夜も明け、雪のなかを列車は進む。
「本日、大雪や風の影響で列車に遅れが生じる場合があります」という不穏なアナウンスが流れる。
途中で対向列車とのすれ違い。
この特急も遅れているのだという。
「荒波」という感じの日本海
内陸もこんな感じである。
一面真っ白の世界。よく走れているなと思った。
9:15 余目に到着。
ここで陸羽西線に乗り換える。
10:03発の新庄行き列車
列車は最上川に沿って山形県の内陸部へと進んでいく。
10:54 終点の新庄に到着。山形新幹線の列車が出迎えてくれた。
在来線を走るのはわかっているけれど、いざ在来線ホームで見ると不思議な感じはするものである。
11:40 新庄発山形行きの普通列車に乗り換える。
12:00 少し遅れて大石田駅に到着。ここから線路を外れて寄り道をする。
という予定だったのだが、ここである事実が判明する。
インターネッツによると、これから行こうとしている場所にはATMの類がないのだという。
財布の中を開く。野口英世が申し訳程度に入っている。
向こうでいくら使うかはわからないが、さすがにこれだけでは不安だ。
というわけで、大石田駅で先に下ろしておこう...
が、大石田駅近辺にコンビニはない...⁉
数百メートル先にはJAが、1キロほど先に郵便局があるのだという。
行けなくはないが、乗る予定のバスは12:35発。これを逃すと1時間半ほど待つことになる。
発車まではすでに20分を切っている。
とりあえず現金を用意せねば...!
慣れもしない雪道を早歩きする。溶けかけた雪がジーンズに跳ね、水は靴の底から染み込んでくる。
観光客然としたよそ者がそんなに急いでどこへ行くという感じだっただろう。
大石田の街を歩く。
JAにたどり着く。が、ATMの場所がわからず、冷静に考えればそもそも使えるのかどうかというところもわからず、で撤収。郵便局へ。
緩やかな坂を下ると郵便局が。無事にお金を下ろすことができた。
だが、この時点で発車までは10分ほど。
望みはほとんどないが、歩いていく。
ズボズボと雪のなかを進んでいく。
大石田駅にたどり着く、その数百メートルほど前でのことだった。
12:37頃だったか、バスが駅を出ていくのが見えた。
バスも遅れていたようだった。あと少し早ければ...。
絶望していても仕方がない。
お蕎麦と水が有名な大石田町。
大石田駅の構内にあるそば屋「ふうりゅう」で昼食。
除雪車も忙しそうに働いている。
北海道に住んでいたとき、朝5時頃の除雪車の音で目が覚めたのを思い出した。
そんなこんなでバスの時間となった。約40分ほどバスに揺られる。
銀山温泉(尾花沢市)に到着。
大正時代からの建物が今なお残されている。
観光客もそこまで多くはなく、しんしんと降る雪にかき消されてか温泉街は静けさに包まれている。
バスが一日数本というアクセスの悪さが、むしろこの雰囲気を残しているのだなと思った。
雪はコートや被っていた帽子にも積もり、寒さで手足の感覚がなくなりつつある。
さて、せっかく「温泉」に来ているのだからお風呂に入りたい。
温泉街は旅館メインで、日帰りで立ち寄れる公衆浴場は一軒しかないようだ。
「しろがね湯」はその唯一の公衆浴場だ。
このモダンなデザインは隈研吾氏の設計らしい。
建物は狭く「順番待ち」が生ずるほどだったが、温泉は本物。
たちまち手足の感覚が戻ってくる。
料金は500円ほどであった。
さて、日も沈みガス灯に明かりがつく頃だ。
以下インスタグラムのフィルターを使用。
ガス灯の暖かい光は温泉街全体を静かに照らしている。
この景色を目指して全国、そして海外からも観光客が訪れるようになっている。
それでいながら決してうるさくはない、というところが良い。
本当は名物だというカレーパンが食べたかったのだが、あいにく売り切れ。
カフェやレストランもあるので立ち寄りたかったが、撮影に必死になっていたせいで入れずじまいとなってしまった。
そろそろ折り返しのバスもやってくる頃だ。18:21が最終バスなので逃すわけにはいかない。
大石田駅へと戻る。
19:36 山形行きの奥羽本線の列車に乗る。
20:20 数分遅れで羽前千歳駅に到着。
ここで仙山線に乗り換える。待合室こそあれど、まさか普通に無人駅だとは思わなかった。
ちなみに、線路は並行しているが複線ではない。
奥羽本線は山形新幹線と同じ標準軌、仙山線は一般的な在来線と同じ狭軌なので「単線が並行している」形になっている。
20:31 仙山線仙台行きの列車が到着。
ここから太平洋側の宮城県へと向かう。
羽前千歳から仙台までは1時間20分ほどの移動。
仙山線は山形県と宮城県を結ぶ路線ではあるが、なんと山形市内と仙台市内しか経由する自治体はないのだそうだ。
どれだけでかいんだ山形市と仙台市...。
21:48 本日の目的地・仙台へと到着。
ここで、仙台に住む幼馴染と合流。
牛タン定食
牛タンの握り
うまい...‼
大寒波を抜けた先には旨い牛タンが待っていたのだった...。
今夜は彼の家に泊めていただくことになっている。
翌日も朝は早かったのだが、本当にありがたかった。
というわけで仙台で一泊。
つづく
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寒波が迫る中、雪のない静岡からわざわざ豪雪地帯を目指しひたすら北上した私は、新潟バスセンターのカレーに感動していた。二日目の今日はいよいよ東北地方へと入る。
この日は
新潟→新津→余目→新庄→大石田→羽前千歳→仙台
という動きである。
なお、記載してある時刻は予定通りの時刻である。
当日は気象の関係で遅れていたので多少前後していると思われる。
5:17の長岡行きで新津へ。
新津で羽越本線に乗り換える。6:16発の酒田行きだ。
全線電化区間だが、キハ110ディーゼルカーによる運転。
夜も明け、雪のなかを列車は進む。
「本日、大雪や風の影響で列車に遅れが生じる場合があります」という不穏なアナウンスが流れる。
途中で対向列車とのすれ違い。
この特急も遅れているのだという。
「荒波」という感じの日本海
内陸もこんな感じである。
一面真っ白の世界。よく走れているなと思った。
9:15 余目に到着。
ここで陸羽西線に乗り換える。
10:03発の新庄行き列車
列車は最上川に沿って山形県の内陸部へと進んでいく。
10:54 終点の新庄に到着。山形新幹線の列車が出迎えてくれた。
在来線を走るのはわかっているけれど、いざ在来線ホームで見ると不思議な感じはするものである。
11:40 新庄発山形行きの普通列車に乗り換える。
12:00 少し遅れて大石田駅に到着。ここから線路を外れて寄り道をする。
という予定だったのだが、ここである事実が判明する。
インターネッツによると、これから行こうとしている場所にはATMの類がないのだという。
財布の中を開く。野口英世が申し訳程度に入っている。
向こうでいくら使うかはわからないが、さすがにこれだけでは不安だ。
というわけで、大石田駅で先に下ろしておこう...
が、大石田駅近辺にコンビニはない...⁉
数百メートル先にはJAが、1キロほど先に郵便局があるのだという。
行けなくはないが、乗る予定のバスは12:35発。これを逃すと1時間半ほど待つことになる。
発車まではすでに20分を切っている。
とりあえず現金を用意せねば...!
慣れもしない雪道を早歩きする。溶けかけた雪がジーンズに跳ね、水は靴の底から染み込んでくる。
観光客然としたよそ者がそんなに急いでどこへ行くという感じだっただろう。
大石田の街を歩く。
JAにたどり着く。が、ATMの場所がわからず、冷静に考えればそもそも使えるのかどうかというところもわからず、で撤収。郵便局へ。
緩やかな坂を下ると郵便局が。無事にお金を下ろすことができた。
だが、この時点で発車までは10分ほど。
望みはほとんどないが、歩いていく。
ズボズボと雪のなかを進んでいく。
大石田駅にたどり着く、その数百メートルほど前でのことだった。
12:37頃だったか、バスが駅を出ていくのが見えた。
バスも遅れていたようだった。あと少し早ければ...。
絶望していても仕方がない。
お蕎麦と水が有名な大石田町。
大石田駅の構内にあるそば屋「ふうりゅう」で昼食。
除雪車も忙しそうに働いている。
北海道に住んでいたとき、朝5時頃の除雪車の音で目が覚めたのを思い出した。
そんなこんなでバスの時間となった。約40分ほどバスに揺られる。
銀山温泉(尾花沢市)に到着。
大正時代からの建物が今なお残されている。
観光客もそこまで多くはなく、しんしんと降る雪にかき消されてか温泉街は静けさに包まれている。
バスが一日数本というアクセスの悪さが、むしろこの雰囲気を残しているのだなと思った。
雪はコートや被っていた帽子にも積もり、寒さで手足の感覚がなくなりつつある。
さて、せっかく「温泉」に来ているのだからお風呂に入りたい。
温泉街は旅館メインで、日帰りで立ち寄れる公衆浴場は一軒しかないようだ。
「しろがね湯」はその唯一の公衆浴場だ。
このモダンなデザインは隈研吾氏の設計らしい。
建物は狭く「順番待ち」が生ずるほどだったが、温泉は本物。
たちまち手足の感覚が戻ってくる。
料金は500円ほどであった。
さて、日も沈みガス灯に明かりがつく頃だ。
以下インスタグラムのフィルターを使用。
ガス灯の暖かい光は温泉街全体を静かに照らしている。
この景色を目指して全国、そして海外からも観光客が訪れるようになっている。
それでいながら決してうるさくはない、というところが良い。
本当は名物だというカレーパンが食べたかったのだが、あいにく売り切れ。
カフェやレストランもあるので立ち寄りたかったが、撮影に必死になっていたせいで入れずじまいとなってしまった。
そろそろ折り返しのバスもやってくる頃だ。18:21が最終バスなので逃すわけにはいかない。
大石田駅へと戻る。
19:36 山形行きの奥羽本線の列車に乗る。
20:20 数分遅れで羽前千歳駅に到着。
ここで仙山線に乗り換える。待合室こそあれど、まさか普通に無人駅だとは思わなかった。
ちなみに、線路は並行しているが複線ではない。
奥羽本線は山形新幹線と同じ標準軌、仙山線は一般的な在来線と同じ狭軌なので「単線が並行している」形になっている。
20:31 仙山線仙台行きの列車が到着。
ここから太平洋側の宮城県へと向かう。
羽前千歳から仙台までは1時間20分ほどの移動。
仙山線は山形県と宮城県を結ぶ路線ではあるが、なんと山形市内と仙台市内しか経由する自治体はないのだそうだ。
どれだけでかいんだ山形市と仙台市...。
21:48 本日の目的地・仙台へと到着。
ここで、仙台に住む幼馴染と合流。
牛タン定食
牛タンの握り
うまい...‼
大寒波を抜けた先には旨い牛タンが待っていたのだった...。
今夜は彼の家に泊めていただくことになっている。
翌日も朝は早かったのだが、本当にありがたかった。
というわけで仙台で一泊。
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