マレー縦断鉄道旅 ③”なんでもあり”の大都会・KL散歩
夕方、宿に荷物を預けた私は、さっそくクアラルンプールの街を歩くことにした。
高架を走る地下鉄(?)からの夕陽。左手の塔は国立モスクだ。
KLCC駅にて下車。クアラルンプールのシンボルにもなっている「ペトロナスツインタワー」を見る...。
1998年に完成したこのタワーは、日本と韓国の会社がタワーのそれぞれ片方ずつを建設し、間をつなぐ連絡橋をフランスの会社が建設したのだという。
それはそうと、このツインタワー、非常に撮りにくい。
広角レンズがあればまだ楽なのだろうが、いかんせん真下の広場からの距離が近すぎて入りきらないのである。
それを狙ってか、スマホ用広角レンズを売りつける連中もウロウロしている。
かしこい商売だと感じた。
さて、そろそろお腹も空いてきたところだし、食事を探しに行こう。
チャイナタウン。
個人的にはあまり面白いものは無かった。
少し先にアロー通りという屋台街があるというので、歩いて行ってみよう。
KLタワーも見える。
初めて来た街をふらふらと歩くのは嫌いじゃない。
だが、どうやら今回は数キロの距離があるようだった。
日本の真夏のような気温と湿気が、体力を奪っていく。
途中の屋台でパイナップルジュースを買う。目の前でパイナップルを切り、それを絞ってくれる。
これが最高に美味しかった。
人でごった返すアロー通り。食堂や屋台が所せましと並び、活気で溢れている。
なによりも中国系のお店の前を通ると客引きがすごい。
「メニューだけ見せてくれ」と言っても彼らは応じてくれた。
似たり寄ったりの店が並ぶ中、店選びに疲れた私は、たまたま目の前にあったお店に入ることにした。
テラスの席で待つ。
今回頼んだのは炒飯。
あっさりとしていておいしい。
不思議なものだ、こんなに暑くて湿気があるのに、食欲だけは無限に湧いてくる。
夏の日本では得たことのない感覚である。
これはサテーという串焼きの店。炒飯が少なかったというわけではないが、せっかくだからなどと余計な事を考えてしまい、気づいたら豚肉のサテーを注文していた。
その隣には、「カエル肉」のサテーの店...。
今回はチャレンジしなかった。
お腹が満たされたところで、宿に戻りこの日は終了...。
―第4日目―
都会のビルの間の室外機の音と、表の道路から聞こえてくる人々の声とバイクのモータ音。
じわじわと感じる湿気と気温
その翌朝、朝といっても、マレーシアに漂う独特のスローな雰囲気のおかげで気づいたら昼前だったのだが、私は再び街に出ていったのであった。宿に戻るのも面倒だったので、チェックアウトも済ませてしまった。
モノレールに乗ってみた。昨日は夜だったのであまり見えていなかったが、クアラルンプールというところはとても大都会のように思える。
朝食兼昼食を取りに、再びアロー通りへ。夜に比べ、昼間はあまり活気がないように思える。
昨日列車で出会った彼から教わったマレーシア料理「バクテー」を食べてみる。
漢方などが入った独特の香りのするスープに豚肉が入った料理である。
お茶漬けのようにして食べるらしい。
スパイスが効いていて、本当に「独特」と表現するしかないお味ではあるが、とても美味しかった。
ところで、マレーシアはイスラム教国なのに豚肉は食べて良いのか?と疑問に思った方もいるかもしれない。
マレーシアはご存じの通り多民族国家である。豚肉を食べるのは中国系住民であり、イスラム教を受け入れているマレー人はその教義に従っているのだという。
シンガポールも同様ではあるが、この地域の料理は中国の文化とのミックス、というパターンが多いのである。
などと思いながら、電車代をケチるためにフラフラと歩いてみる。
大きなモスクからは不思議な音楽が聞こえてくる。
モスク前の露店でマンゴージュースを買う。こうやってHPを回復させていくのである。
イスラム教国に来ていることを実感し、しばらく歩いていく。
今度は中国然とした建物が現れた。
どうやら「陳氏書院」という「陳さん」一族の霊廟らしい。
中国系観光客の方が大勢いた。歴史があるのだろう。
こちらは国立モスク。各地から大勢の巡礼者がやってきているのだそう。
モスクがあったり、中国系の建物があったり、なんでもありの街だ…。
その向かい側に位置するのは、かつてのクアラルンプール中央駅。
現在も駅として利用はされているが、KLセントラル駅ほどの人出はない。
モスクのようにも見える不思議なデザインの駅だ。
人気が無い。
川が汚い..
実は「クアラルンプール」の名前の由来もこれに関係するとか...
答えは後ほど...
川を渡ると、セントラルマーケットというショッピングセンターが見える。
館内はいくつかのエリアに分かれている。画像は「リトルインディア」というエリア。
マレーシアではナマコ石鹸が名物らしい。
土産物屋のおばちゃんたちが「オニイサン―、ナマコセッケンイカガ―」などと片言の日本語を浴びせてきた。というか、よく日本人だとわかったな。
ムルデカ広場のほうへ歩いていく。
国立テキスタイル博物館
スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局)
英国植民地時代に建設され、連邦の行政の中枢となっていた。
このムルデカ広場は1957年のマレーシアの独立宣言がなされた場所である。
植民地支配のシンボルのような建物の前で行われたのは感慨深い。
マスジット・ジャメ(旧モスク)
1909年に完成したKL最古のモスク。
そして、この場所こそがクアラルンプールの「由来」になっている場所である。
マスジット・ジャメは川の合流地点に位置する。左はゴンパック川、右はクラン川。
マレー語で「Kuala」は「川の合流地点」、「Lumpur」は「泥」を意味する。
泥川の合流地点、すなわちこの場所がまさに「クアラルンプール」なのである。
その真ん中がモスクというあたり、マレーシアの人々の信仰の深さを感じられる。
そんなことを考えていたら、そろそろ列車の時間である。
突然のスコールの中、地下鉄の駅まで走る。
KLセントラルに向かうのであった…。
つづく
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高架を走る地下鉄(?)からの夕陽。左手の塔は国立モスクだ。
KLCC駅にて下車。クアラルンプールのシンボルにもなっている「ペトロナスツインタワー」を見る...。
1998年に完成したこのタワーは、日本と韓国の会社がタワーのそれぞれ片方ずつを建設し、間をつなぐ連絡橋をフランスの会社が建設したのだという。
それはそうと、このツインタワー、非常に撮りにくい。
広角レンズがあればまだ楽なのだろうが、いかんせん真下の広場からの距離が近すぎて入りきらないのである。
それを狙ってか、スマホ用広角レンズを売りつける連中もウロウロしている。
かしこい商売だと感じた。
さて、そろそろお腹も空いてきたところだし、食事を探しに行こう。
チャイナタウン。
個人的にはあまり面白いものは無かった。
少し先にアロー通りという屋台街があるというので、歩いて行ってみよう。
KLタワーも見える。
初めて来た街をふらふらと歩くのは嫌いじゃない。
だが、どうやら今回は数キロの距離があるようだった。
日本の真夏のような気温と湿気が、体力を奪っていく。
途中の屋台でパイナップルジュースを買う。目の前でパイナップルを切り、それを絞ってくれる。
これが最高に美味しかった。
人でごった返すアロー通り。食堂や屋台が所せましと並び、活気で溢れている。
なによりも中国系のお店の前を通ると客引きがすごい。
「メニューだけ見せてくれ」と言っても彼らは応じてくれた。
似たり寄ったりの店が並ぶ中、店選びに疲れた私は、たまたま目の前にあったお店に入ることにした。
テラスの席で待つ。
今回頼んだのは炒飯。
あっさりとしていておいしい。
不思議なものだ、こんなに暑くて湿気があるのに、食欲だけは無限に湧いてくる。
夏の日本では得たことのない感覚である。
これはサテーという串焼きの店。炒飯が少なかったというわけではないが、せっかくだからなどと余計な事を考えてしまい、気づいたら豚肉のサテーを注文していた。
その隣には、「カエル肉」のサテーの店...。
今回はチャレンジしなかった。
お腹が満たされたところで、宿に戻りこの日は終了...。
―第4日目―
都会のビルの間の室外機の音と、表の道路から聞こえてくる人々の声とバイクのモータ音。
じわじわと感じる湿気と気温
その翌朝、朝といっても、マレーシアに漂う独特のスローな雰囲気のおかげで気づいたら昼前だったのだが、私は再び街に出ていったのであった。宿に戻るのも面倒だったので、チェックアウトも済ませてしまった。
モノレールに乗ってみた。昨日は夜だったのであまり見えていなかったが、クアラルンプールというところはとても大都会のように思える。
朝食兼昼食を取りに、再びアロー通りへ。夜に比べ、昼間はあまり活気がないように思える。
昨日列車で出会った彼から教わったマレーシア料理「バクテー」を食べてみる。
漢方などが入った独特の香りのするスープに豚肉が入った料理である。
お茶漬けのようにして食べるらしい。
スパイスが効いていて、本当に「独特」と表現するしかないお味ではあるが、とても美味しかった。
ところで、マレーシアはイスラム教国なのに豚肉は食べて良いのか?と疑問に思った方もいるかもしれない。
マレーシアはご存じの通り多民族国家である。豚肉を食べるのは中国系住民であり、イスラム教を受け入れているマレー人はその教義に従っているのだという。
シンガポールも同様ではあるが、この地域の料理は中国の文化とのミックス、というパターンが多いのである。
などと思いながら、電車代をケチるためにフラフラと歩いてみる。
大きなモスクからは不思議な音楽が聞こえてくる。
モスク前の露店でマンゴージュースを買う。こうやってHPを回復させていくのである。
イスラム教国に来ていることを実感し、しばらく歩いていく。
今度は中国然とした建物が現れた。
どうやら「陳氏書院」という「陳さん」一族の霊廟らしい。
中国系観光客の方が大勢いた。歴史があるのだろう。
こちらは国立モスク。各地から大勢の巡礼者がやってきているのだそう。
モスクがあったり、中国系の建物があったり、なんでもありの街だ…。
その向かい側に位置するのは、かつてのクアラルンプール中央駅。
現在も駅として利用はされているが、KLセントラル駅ほどの人出はない。
モスクのようにも見える不思議なデザインの駅だ。
人気が無い。
川が汚い..
実は「クアラルンプール」の名前の由来もこれに関係するとか...
答えは後ほど...
川を渡ると、セントラルマーケットというショッピングセンターが見える。
館内はいくつかのエリアに分かれている。画像は「リトルインディア」というエリア。
マレーシアではナマコ石鹸が名物らしい。
土産物屋のおばちゃんたちが「オニイサン―、ナマコセッケンイカガ―」などと片言の日本語を浴びせてきた。というか、よく日本人だとわかったな。
ムルデカ広場のほうへ歩いていく。
国立テキスタイル博物館
スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局)
英国植民地時代に建設され、連邦の行政の中枢となっていた。
このムルデカ広場は1957年のマレーシアの独立宣言がなされた場所である。
植民地支配のシンボルのような建物の前で行われたのは感慨深い。
マスジット・ジャメ(旧モスク)
1909年に完成したKL最古のモスク。
そして、この場所こそがクアラルンプールの「由来」になっている場所である。
マスジット・ジャメは川の合流地点に位置する。左はゴンパック川、右はクラン川。
マレー語で「Kuala」は「川の合流地点」、「Lumpur」は「泥」を意味する。
泥川の合流地点、すなわちこの場所がまさに「クアラルンプール」なのである。
その真ん中がモスクというあたり、マレーシアの人々の信仰の深さを感じられる。
そんなことを考えていたら、そろそろ列車の時間である。
突然のスコールの中、地下鉄の駅まで走る。
KLセントラルに向かうのであった…。
つづく
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