マレー縦断鉄道旅　④「東洋の真珠」へ。　KL→ペナン島

マレーシアの首都・クアラルンプール(KL)を昨日今日と歩いてきた。
そろそろ次の目的地へ向かうことにする。

列車の時間も近いので、再びKLセントラル駅に。
マクドナルドは大行列ができていたのでバーガーキングでテイクアウトして夕食を調達。

改札は列車の時刻になるまで開かない。
「16：25　ETS　IPOH」と書かれた看板の列に並ぶ。

ところが、16：25になっても列は動かない。それどころか、列車について言及がない。
遅れているのだろうか。
前に並ぶ、スカーフを巻いた若い女性に尋ねてみる。
「すみません。これは、遅れてるんですかね」
「そうみたいですね(笑)」
特に焦っている様子もないようだ。

私としては、この列車の終点イポー駅にてバタワース行きの列車に乗り換える予定なので、少し不安だったのだ。
「どちらから来られたんですか」
「日本です。マレーシアは初めてなもので...」
マレーシアの人々は皆気さくに話してきてくれる。

15分ほど経って、改札の向こう側から人がなだれ込んできた。列車が到着したらしい。
「到着したみたいですよ」
彼女が教えてくれると、駅員がゲートを開け列は動き始めた。

列車に乗り込む。

列車は大幅に遅れているのだが、日本のように「遅れております」などという案内はないようだ。
その点でいうと、遅れて謝罪するほうが世界の中でも稀だったりするのだろうかと思った。

予約した座席に親子連れが座っている。
「子供の隣に座っているので代わってもらえませんか」と母親にお願いされる。
「車掌に伝えていただけるのなら構いませんよ」
快諾した。

相変わらず南国の景色が車窓に見える。

日も暮れてきている。定刻通りならもう少し明るかったのだろうが。

終点イポーに到着。

列車は折り返しのKL行きとして走り去っていった。

遅延の影響かイポー駅構内は大混雑。
駅員さんに「遅れはどうなってるか」と尋ねるも、「情報がわかったら伝えます」と...
本当かな…。

本来イポーでは1時間ほどの乗り換え待ちがある予定だったが、遅延の影響で若干短くなった。
乗り換える予定だった列車はそこまで遅れていないようだった。
そして駅員さんもちゃんと情報は教えてくれた。疑って申し訳ない。

約2時間の乗車。
予約段階では、KL→バタワースでは満席だったものの、イポー乗り換えを挟むと座席に余裕があった。
実際、イポーから先は空席が目立つ。
KL→イポーが混雑する区間のようだ。

ETSをネット予約する際、満席でも詰んだと思わずに主要駅で乗り換えて次の列車に乗ることも検討したほうがよい。