或る旅2

おでかけ記録です。ライブドアからはてなに移転しました

行き当たりばったり、在来線で ⓪プロローグ

2016年12月26日
列車の窓に映る自分に問いかける。私は一体何をしているのか。
12月の冷たい雨が窓を叩く。私は水滴を見つめることしかできなかった。
 列車は山口県内を西へ進んでいる。私はとにかく空腹に耐えている。
時刻は21時を過ぎたところだ。 博多に着くのは23時過ぎのことになる。
 

私がこんな状況に陥った経緯は何か。そこから紹介していきたい。
全ては11月に遡る。
訳あって、サークルの先輩のお友達である某T氏とツイッターで繋がった。
 「はじめくん、”18きっぷの赤券”欲しかったら買ってきてあげる」 とのツイートがあったので何も考えずに「ぜひともお願いします」とリプライをしてしまったのである。
18きっぷの赤券とは、文字通り「赤い18きっぷ」である。
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通常の18きっぷは、発券端末などでその都度印字されるお馴染みの「水色の」ものだ。しかし、この赤券はそれらの設備のないJR西日本の一部の駅やJR四国の駅で発売される、予め印字がされている「常備券」といわれるものである。
きっぷ収集を中心に活動する鉄道ファンの間では人気があったが、上記の設備が整い端末で発券できるようになった等の理由から2016年冬を最後にこの「赤券」の発売は終了することとなった。
今後はいわゆるプレミアがつくことになるのである。

私自身は特にきっぷに強いわけではなかったが、少なくとも静岡では手に入らない上に今後は一切手にすることができなくなることを考えると、今お願いしておくべきだろうと判断した。
T氏は滋賀県内の駅で無事に18きっぷを購入、先輩を経由して私の手元に届いた。

きっぷというからには当然お金が掛かる。2370円×5日(人)分で11850円である。
もちろん観賞用としておくのも悪くはないのだが、「全国の普通列車が乗り放題」のきっぷを見るだけで放置しておくことは、私には到底考えられなかった。

さて、問題は行き先である。
正直なところ、「行きたい場所」は具体的には無かった。

そこで行き先決めで使ったのは...

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人気番組「水曜〇〇でしょう」でもお馴染みのサイコロだ

コロコロと転がし...
見事九州行きが決定したのであった。

ただ、期間は12月26日~29日以外、連続で予定を空けることはできない。
九州の島内をあちこち行くプランにしてしまうと、29日に東京に帰ることが不可能になってしまう。

そんなわけで私は、「九州を目的地としつつ、”東京への帰省”を中心としたプラン」を組むこととした。
大まかなプランは、時刻表を眺めながら決めていった。
だが、このときの私は、ここで想定していなかったルートを辿ることとなるとは思ってもみなかったのである...。

そんなわけで、在来線”しか”乗らないこの旅の一部始終をここで紹介していく。