或る旅2

おでかけ記録です。ライブドアからはてなに移転しました

マレー縦断鉄道旅 ①初めての国境越え シンガポール→ジョホールバル

これは2018年3月末に敢行した東南アジア弾丸旅行の記録である。
約10日間の日程のうち、そのほとんどをマレー半島の縦断に費やした。
全体を通して、いろいろな出会いやピンチに遭遇した旅だった。
今回はその移動の話をメインに、数回に分けて紹介していく。

2018年3月末某日
午後9時頃
マレー半島最南端はシンガポール
MRTのブギス(Bugis)駅から程近いバスターミナルで、ジョホールバル行きのバスを待っていた。

飛行機で東京から北京を経由し、朝7時ごろにシンガポールチャンギ空港に到着した。
そして、当日中にマレーシアに抜ける計画だった。
シンガポールに宿泊して、翌朝10時にウッドランズから鉄道で出発しようという気持ちもあったのだが、国境を越えたマレーシア・ジョホールバルのほうが宿代がはるかに安かった。

長蛇の列は、バスが来るたびに少しずつ動くがそれでもなかなか自分の番は来ない。
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シンガポールでは日本人を含め多くの外国人観光客が大勢見られる。
だが、ここに並んでいる中に日本人はおろか現地人でない人の姿はなかった。
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バスは20分に一度くらいの頻度でやってきたが、この日はそれを3本ぐらい見送った。
宿からの「何時ごろに到着するか」とのメールに「10時頃に着く」などと返信してしまったが、この時点で9時は過ぎていた。しかし、この調子では10時に着けるか怪しいので「遅れる」と詫びるメールをしておく。
すると数分で、「大丈夫。気を付けておいで」との返信が来た。

チケットは乗る直前に購入する。
並び始めてからチケットを買っていないことに気づき、大焦りだったのだが、後ろに並んでいたお姉さん曰く「乗る前に買えるよ。まあ気になるなら聞いてくれば?」と前を開けておいてくれた。

ようやくバスに乗り込む。
バスは市街地を抜け、高速道路を順調に進んでいく。
シンガポールを、朝から晩まで休まず一日観光したあとだったので、気づいたら車内で眠ってしまっていた。

すると、バスの動きが「鈍く」なっているのに気づいた。
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道路上は大混雑。

バスが減速をはじめると、突然ドアが開いた。
それと共に、乗客たちは「やれやれ」とでもいうように道路上に降り始めたのである。
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何が何だかよくわからないがとりあえず付いていくしかない。
高架道路上を歩くなんて初めてだ。
思わず「これどうなってんだよ...」と声に出てしまった。
しかし地元の人々は何事もないかのように進んでいる。

まずはシンガポール側のイミグレーションにて出国する。
カウンターを抜けると、再びバス乗り場が現れる。
自分の乗ったバス会社の表示を見つけてその列に並ぶようだ。

何台かバスを見送ったあと、ようやく乗り込む。バスはすぐに動き出した。
シンガポールに向かう対向車線は大渋滞。
それを横目に、数分であっという間にマレーシアはジョホールバル(Johor Bahru)に到着した。

この時点で午後11時になっていた。

ジョホールバルのイミグレーションに到着すると、人々の流れに飲まれながら入国審査場へ進んでいく。
「出口」という旨の標識が、「EXIT」ではなくマレー語の「Keluar」と大きく表記されているのを見て、わずかな距離でもシンガポールからマレーシアに移動してきたのだと感じられる。

入国審査は、シンガポールのような緊張感はなくあっさりしたものだった。
イミグレーションを抜け、JBセントラル駅の方向へ向かう。
その途上にある両替屋でシンガポールドルからマレーシアリンギットに換えたが、その係の女性がムスリムのスカーフを巻いておりイスラム文化圏に来たのだと実感した。
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午後11時頃、JBセントラル駅。

ネットの評価を見ると、ジョホールバルは、国境に位置するということもあり比較的安全なマレーシアの中でもあまり治安がよろしい場所ではないとのことであった。
宿までは少し距離があり、午後11時頃によそ者がうろつくのはリスキーに思われた。

タクシー乗り場で、運転手にグーグルマップを見せて「ここに行きたい」と言う。
が、ユースホステルがわからないのかすぐには伝わらない。そもそも彼は英語がそこまで得意ではなさそうだ。ここは英語圏シンガポールの目と鼻の先なのに。
その場にいた地元の若めの男性と、
「○○レストランのそばじゃないか」
「あー、あの辺か!」
というようなやり取りをしたのち、ようやく行き先を理解してもらえた。

10分も掛からずに宿には到着。
この時点で午後11時30分になっていたが、宿の主人は優しく迎え入れてくれた。

冷房のない部屋の二段ベッドに横になると、北京から飛んでシンガポールを一日動き回った長い一日目は終わっていった。

明日はいよいよマレー鉄道での移動スタートである。


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