或る旅2

おでかけ記録です。ライブドアからはてなに移転しました

陸路でカンボジアに行った話 ②ローカル列車で東へ

―前回までのあらすじ―
アンコール・ワットを見るべく陸路でカンボジアに行くことになった我々は、、ビザの事前取得に失敗しアライバルビザ取得を余儀なくされることに。恐ろしく評判の悪いポイぺト国境からのカンボジア入国を目指している。

5:55発の普通列車(タイ国鉄の英語表記:
Ordinary Train)でタイ東部のアランヤプラテートに移動する。

当日は予定通り起きることができた。
ファランボーン駅付近のセブンイレブンで食料を調達。どういうわけか日本のコンビニおにぎりやお茶もある。なお、お茶は「ノンシュガー」と書いてあるものを選ぶ必要がある。
東南アジアでは日本茶であろうが容赦なく砂糖を入れてくるのだ。

・ローカル列車で移動
きっぷは当日に購入。
250㎞以上、時間にして5時間以上も走る長距離路線だが、運賃はなんと48バーツ(約144円)と破格の値段である。
6番線ホームに向かうと、列車はすでに入線していた。
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外はまだ暗い。
列車は案外長い。何両あるのかは数えていないが…。
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6時前。列車が動き出す頃になると、東の空はすっかり明るくなってきていた。
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バンコク近郊の通勤通学時間帯なのだろう。すれ違う列車にも乗客が満載であった。
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カチャカチャカチャ...車掌がハサミをもって検札にまわる。
現代の日本では見られない、祖父母の話だとか小説だとかのなかでしか見たことのない風景だった。
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バンコク最大の空港、スワンナプーム国際空港のすぐそばを走る。空港アクセス列車ともこの辺りで分岐する。
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バンコクからもすっかり離れ、辺りは田園風景が広がる。
すっきりとした晴れ空が気持ち良い。
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車内には冷房などない。だが、窓は全開。
自然の風が入ってきて、これがまた心地よいのである。
マレーシアの鉄道は、設備は綺麗で冷房完備だったけれど、効きすぎていて寒いくらいだった。
タイの鉄道は車両も古いうえレールの状態もよろしくはなく、お世辞にも「整備されている」とは言えないが、マレーシアよりも快適ではあった。
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途中駅にて。ホームにいる物売りに乗客が窓から注文して、窓越しに商品を渡す。
これも、祖父母に言わせてみれば昔の日本ではよくあった光景なのだそう。
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私も、バンコクで買った怪しいおにぎりたちを食べてみる。
味は案外悪くなかった。

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走行中の列車のドアは開きっぱなし。落ちないように気を付けなければならない。
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列車は、どこまでも無限に広がる平野をひたすら進んでいく。
バンコクを出てからというものM氏は爆睡していた。この辺でようやく目を覚ます。
列車のなかでいろいろ話していたけれど、そういえば一昨日出会ったばかりなのだと思い出す。
最初から友達と旅していたような、そんな「錯覚」があった。
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乗客は地元民もいるが、どちらかというと我々のようなバックパッカーの姿が目立つ。
地元民らしき老人が、白人バックパッカーに英語を教えてもらうのが見えた。

今はその面影などないが、かつてこの路線はインドシナ鉄道という国際路線だったのである。
実際、国境を越える目的で乗っている者が多いということから、今でも国際列車だ、と言えなくもないが…

列車は減速を始める。まもなく終点のアランヤプラテートだ。

・アランヤプラテートに到着、タイ出国へ
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終点アランヤプラテートに到着。
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大きな荷物を持ったバックパッカーがぞろぞろと降りて来る。
駅前には乗り合いバスや、トゥクトゥクが待ち構えている。

どうしようかとなったときである。
M氏が見知らぬ人物を連れてきた。昨夜バンコクで同じ宿にいたフィリピン人男性なのだそう。
3人で割り勘でトゥクトゥクに乗ろうということに。
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「国境まで」と言うと、
「はいよ」と。

実は、ここでも「運任せ」みたいなところがあった。
トゥクトゥクの運転手が悪徳ビザ代行業者と手を組んでいる可能性があるのである。
「お前、ビザ取ってるか?取ってないなら、できる場所へ連れてってやるよ」というのが手口なのだそう。

幸いにもこの運転手さんは良い人だったようで、きちんと国境まで連れて行ってくれた。
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本来ならバンコクから繋がっているはずの線路。この先カンボジアまで繋がっている。
国境を越える列車が復活するとかしないとか、話は聞くが、実際どこまで進んでいるのだろう...。
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いよいよ国境ゲートである。タイを出国する。
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出国を終えると、いよいよ国境越えだ。
国境の橋を渡る。カンボジアの国旗とゲートが見える。

カンボジア領に入ると、「ビザ~ビザ~」と我々を狙う見るからに怪しい代行業者がうろうろしている。逆にあんなのに騙される客が今時いるのだろうかと疑問には思った。

正規のビザを取得すべく、政府機関の施設に向かう。

果たして無事にビザを取得できるのか…

つづく
 
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